マル太の『道草日記』

ほぼ毎日更新――

え? 「局所」? 「局部」?

 僕らの住む惑星は、天の川・銀河に属していて――
 その天の川・銀河は、他の銀河が50個ほど集まって構成された銀河群に属している――
 ということを――

 きのうの『道草日記』で紹介しました。

 この天の川・銀河が属している銀河群を、

 ――局所銀河群

 ないし、


 と呼ぶそうですが……。

 ……

 ……

 ちょっと――

 違和感を覚えました。

(え? 「局所」? 「局部」? なに、それ……)
 と思ってしまったですね。

 僕は大学で医学を専攻しました。

 医学を修めた者からすると――
 「局所」や「局部」は、かなり特異的な言葉です。

 例えば――
 麻酔をかけるときに、「全身」に対して、「局所」といったり「局部」といったりします。

 よって――
 「局所銀河群」や「局部銀河群」といった言葉から――
 手術室などで横たわる人の体をつい思い浮かべてしまうのですね。

 ついでにいえば――
 「局所」や「局部」は、「陰部」の別称でもあります。

 そんなことを思うと――
 ますます違和感に拍車がかかります。

 ……

 ……

 察しの良い方は――
 すぐにお気づきでしょう。

 「局所銀河群」や「局部銀河群」は――
 英語の、

 ―― local group of galaxies

 の訳語です。

(誤訳ではないか)
 と思っています。

 ここでの「local」は、

 ――僕らの住む惑星や天の川・銀河の近隣にある

 とか、

 ――僕らの住む惑星や天の川・銀河が帰属する

 という意味です。

 決して、

 ――全体に対して部分の、部分的な

 といった意味ではありません。

 「近隣銀河群」とか「帰属銀河群」とかいった訳語の方が――
 少なくとも僕には、しっくりときます。