マル太の『道草日記』

ほぼ毎日更新――

銀河帝国 ⇒ 超光速航法

 銀河の天文写真などを眺めていると――
 
 その銀河を成している一つひとつの恒星系の――
 それら恒星系を成している一つひとつの惑星に思いが及んで――
 
 いわゆる、
 
 ――銀河帝国
 
 の概念が創造されるのは――
 きわめて自然なことだと感じます。
 
 実際――
 宇宙活劇の物語では、おなじみのアイディアです。
 
 が――
 銀河の実態を――
 多少なりとも学問的にとらえるならば――
 この「銀河帝国」の概念は、僕らヒトが想像し、理解しうる範囲を超越しているはずです。
 
 銀河の大きさは、ざっと3千光年から30万光年の間に分布していて――
 
 光が1年間に進む距離が1光年ですから――
 今日の自然科学的な知見に従って、超光速航法などの技術を想定しなければ――
 銀河の端から端まで移動するのに、小さな銀河で3千年、大きな銀河で30万年かかる――
 ということです。
 
 そんな銀河を版図とする帝国ですから――
 その住人たちの寿命は、少なく見積もっても、おそらくは万年単位でしょう。
 
 もちろん、僕らヒトとは全く異なる構成要素(おそらくは無機物)からなる身体をもっているはずです。
 
 万年単位の時間軸を無機物として生きる住人たちの国家――銀河帝国――
 
 ……
 
 ……
 
 それは、それで、面白そうですが――
 
 ちょっと感情移入しやすいロマンを見出すのは――
 難しそうですよね。
 
 ですから――
 物語などで「銀河帝国」の概念を扱うには――
 超光速航法などの技術の想定が、欠かせない――
 という話になります。
 
 つまり、
 
  銀河帝国 ⇒ 超光速航法
 
 です。
 
 この辺が――
 ヒトの知性の限界なんでしょうね。