男女関係にない相手と結婚してしまい――
当初は、
――こんなものか。
と思っていたけれども――
いつしか、その夫婦関係の“凄惨さ”に耐えられなくなってきたら――
離婚したほうがよい――
ということを――
きのうの『道草日記』で述べました。
……
……
以上のような提案を――
実際に――
この問題で悩んでいる当事者の方に差し向けると――
最初は――
ほぼ必ずといってよいほど、否定的な反応を頂きます。
――男女関係にないことは、初めから、わかっていたことですからね。
とか、
――それでも、自分たちの結婚が失敗だったとは思いたくないんです。
などなど――
……
……
もっともな反応だと思います。
……
……
――離婚は失敗か。
と問われれば、
――まぁ、失敗でしょう。
とお答えをすることにしています。
少なくとも、
――失敗か、成功か。
と訊かれれば、
――成功だ。
とはいいにくい――
が――
……
……
失敗には――
2種類あるのですよね。
――再起不能の失敗
と、
――再起不能というわけではない失敗
との2種類です。
離婚は――
再起不能の失敗ではありません。
十分に再起可能です。
還暦を過ぎて「失敗だった」と考え直して離婚して――
その後、良縁に恵まれ、再婚を果たす方々もいらっしゃいます。
あるいは――
再婚はしなくても、独身生活を十分に享受されている方々もある――
……
……
では――
この問題における「再起不能の失敗」とは、何か――
……
……
それは、
――男女関係にない相手との夫婦関係を、「嫌だ、嫌だ」と思いつつも続けていって、「嫌だ、嫌だ」と思いながら人生を終えていくこと
です。