誰かが、あなたに恋愛感情を抱いたときに――
あなたは――
どのように対応するのがよいのでしょうか。
……
……
対応の仕方は――
基本的には、2つしかありません。
相手の恋愛感情を受け入れ、相手の得恋とする場合と――
相手の恋愛感情を受け入れず、相手の失恋とする場合と――
の2つです。
実は――
これら2つの対応――
途中までは全く同じなのですね。
――え? 得恋も失恋も、途中までは全く違わないの?
と驚かれた方は――
たぶん――
恋をされた経験だけでなく、恋をした経験が――
多くないのでしょう。
もし、恋をした経験――さらにいえば、失恋の経験――が十分に豊富ならば――
結論は、自ずから明らかなのです。
……
……
誰かの恋愛感情に気づいたら――
まずは――
それを受け止めることです。
受け入れるのではなく、受け止める――
……
……
「受け入れる」と「受け止める」とは――
違います。
「受け入れる」とは、相手の恋愛感情に応え、恋人としての関係を結ぶ、ということです。
一方――
「受け止める」とは、相手の恋愛感情に気づき、人としての礼節を示す、ということです。
……
……
恋愛感情を受け止めるには――
まずは気づくことが必要です。
これが、意外と難しいのですね。
それなりに注意深く観察をしていないと――
なかなか気づけません。
簡単に見過ごしてしまう――
……
……
首尾よく――
誰かの恋愛感情に気づいたら――
次は――
恋人としての関係を結ぶか否かの判断とは別に――
人としての礼節を示し、保つことに留意する――
例えば、
――あなたは私に恋愛感情を抱いている。
などと露骨に言い当てたりはしない――
――オレのこと、好きなんだろ? 「好き」っていえよ。
と強いることなどは――
もってのほかです。
あるいは、
――この人は、私の恋人にふさわしいか。
などと露骨に品定めをしたりはしない――
――あたしが、あんたなんかと付き合うわけないでしょ。
と蔑むことなどは――
もってのほかです。
いずれも――
礼節に適う言動ではないからです。
代わりに――
相手の求めに応じて、できる範囲でコミュニケーションに応じる――
あるいは――
それとなく相手の生き方をみたり、相手の考え方をきいたりする――
もちろん――
そのコミュニケーションが、相手によって積極的になったり消極的になったりはします。
また――
相手の生き方を詳細に観察しようと思ったり、簡単に済ませようと思ったりもするし――
相手の考え方を深く汲み取ろうと思ったり、軽く察するだけで十分と思ったりもする――
大切なことは――
たとえ相手がどんな人物でも、最低限の礼は尽くすように努める――
という一点です。
これは、
――言うは易く、行うは難し。
の典型ですが――
自分への恋愛感情を上手に受け止めるには――
残念ながら――
ほかに方法はないのです。