――ずば抜けた優越感があれば、心配も嫉妬もしないで、周囲に爽やかな印象を与えうるのではないか。
ということを――
きのうの『道草日記』で述べました。
……
……
そう述べたあとで――
(もしかしたら、ずば抜けた劣等感があっても、同じことが起こるかもしれない)
と思いました。
すなわち、
――優越感にせよ、劣等感にせよ、それがずば抜けていれば、心配も嫉妬もしないで、周囲に爽やかな印象を与えうるのではないか。
ということですね。
……
……
凡人は――
たぶん、どちらも中途半端にもっているのです。
中途半端な優越感と中途半端な劣等感とが負の相乗効果を醸しだして――
人は、変に心配したり、妙に嫉妬したりする――
……
……
喩えるなら――
中途半端な劣等感が“火種(ひだね)”となって――
中途半端な優越感が“疾風(はやて)”となって――
心配や嫉妬の“炎”は――
猛り狂うのでしょう。
……
……
もし――
優越感か劣等感か、どちらかが、ずば抜けていて――
もう片方が、皆無であれば――
その相乗効果は、いっさい起こらない――
……
……
火種だけなら、そのうちに炎は消えてしまう――
疾風だけなら、いくら経っても炎は生じない――
そんな気がします。