マル太の『道草日記』

ほぼ毎日更新――

恋は自然、愛は不自然

 自然と不自然とを分かつものは、

 ――恣意

 である――
 ということを――

 この『道草日記』で連日、述べてきました。

 ……

 ……

 自然と不自然とを“恣意”で分かとうとするときに――
 いろいろと面白いことがみえてきます。

 例えば――
 病気は、

 ――自然

 です。

 自然の一部である体に――
 とくに“恣意”が及ぶことなく、体の一部が病的に変化することが病気であるからです。

 その病気の治療は、

 ――不自然

 です。

 病気を治そうとする“恣意”が及ぶからです。

 ……

 ……

 もう少し華やかな話題を持ち出しますと――

 例えば――
 恋は、

 ――自然

 です。

 とくに“恣意”が及ぶことなく、誰かに生殖欲求を抱くことが恋であるからです。

 その恋が成就した結果としての愛は、

 ――不自然

 です。

 恋から生まれた対人関係を維持しようとする“恣意”が及ぶからです。

 ……

 ……

 ――病気は自然、病気の治療は不自然

 というのは――
 ともかく、

 ――恋は自然、愛は不自然

 というのは――
 ちょっと重すぎる言葉でしょうかね。

 が――

 恋や愛の本質を考えるなら――

 それは――
 否みがたい真実のような気がします。

 恋や愛の本質は――
 例えば、2015年3月23日の『道草日記』で述べたように、

 ――恋は感情である。

 ――愛は意志である。

 の2つの命題に集約されます。