ということを――
きのうの『道草日記』で述べました。
……
……
今月1日に決定・公表された新元号、
――令和
は――
今のところ、概ね好評のようですが――
それでも――
幾つか難点が指摘されています。
その筆頭は、
――「令和」の「令」は「命令」の「令」である。
というものです。
――「令」は使役動詞とみることができるため、「令和」は「仲良くさせる」という意味だ。
という指摘もあります。
それに対する反論で、
――「令」には使役の意味以外にも、「良い」や「美しい」という意味がある。
というものがあるのですが――
それに対する更なる反論で、
――「令」の「良い」や「美しい」は、凛として命令に服する良さや秩序だっていることの美しさを指しているのであって、一般的な良さや美しさを指しているのでない。
というものもあります。
――そもそも、「令」は象形文字であり、人が多く集まって跪(ひざまず)き、命令を待っている様子を表していた。よって、極めて高圧的な印象を与えうる。
という指摘もあります。
……
……
――令和
にまつわる様々な指摘――とくに「令」にまつわる様々な指摘――を見聞きしていると――
つくづく、
(文字は難しい)
と思わずにはいられません。
そんな文字の中から特定の一語を選んで元号とする作業なのですから――
例えば政治家の中から特定の一人を選んで国家元首とする作業に匹敵する難しさがあるといえます。
よって――
少なくとも、民主主義の国家では、
(元号は選挙で決めるのがよい)
と――
僕は本気で思っています。
(大統領を選挙で決めるように、元号も選挙で決めたらよい)
と――
……
……
アメリカ合衆国の大統領選挙のように――
いくつもの予備選挙を重ね、1年くらいかけて――
じっくりじっくり選んでいけばよいのです。
そのようにして、
――令和
が元号として選ばれていたのなら――
誰も文句はいわないでしょう。
最終決定がされるまでに――
きょうの『道草日記』で挙げたような難点は全て指摘しつくされていたはずです。
それら全ての難点を了解の上で、国民は「令和」を選択した――
という体裁が整っていたはずです。