マル太の『道草日記』

ほぼ毎日更新――

違和感は「Kingdom」に「界」をあてたことによる

 「界」の上位が「ドメイン」なのは――
 「界」の英語表記が、

 ――Kingdom

 であり――
 この「kingdom」の後半部分の「-dom」が「domain」を指しているからである――
 ということを――

 きのうの『道草日記』で述べました。

 ……

 ……

 よって、

 ――「界」の上位は「ドメイン」――

 というのは――
 日本語の感覚でいえば、違和感しかありませんが――
 その違和感は、

 ――ドメイン

 それ自体によるのではなく、

 ――Kingdom

 という英語に「界」という日本語をあてたことによります。

 ……

 ……

 「Kingdom」という生物分類学用語の訳に「界」があてられたのは――
 たぶん明治期であろうと想像しますが――

 その際には――
 思い切って、

 ――王国

 をあてたほうがよかった、と――
 僕は感じます。

 ――いくら何でも「王国」では不自然すぎる。

 というのであれば、

 ――王領

 でしょうか。

 もし、「王領」をあてていれば、

 ――Domain

 には、素直に、

 ――領

 をあてれば済んだはずで――

 ――「界」の上位が、なぜ「ドメイン」なのか。

 で悩む必要はありませんでした。

 とはいえ――

 ……

 ……

 ――動物界

 の代わりに、

 ――動物王国

 といったり、

 ――植物界

 の代わりに、

 ――植物王国

 といったり――

 ……

 ……

 やっぱり――
 違和感は強烈ですね。

 「王国」が漢字2文字というのにも、引っかかります。

 ……

 ……

 では――
 漢字1文字なら、どうか――

 ……

 ……

 例えば、

 ――藩

 は、どうでしょうか。

 いわゆる幕末の歴史で出てくる「薩摩藩」「水戸藩」「長州藩」「会津藩」などの「藩」です。

 もちろん、「王国」とは、ちょっと意味がずれますが――
 まあ、似たような言葉です。

 ……

 ……

 「藩」をあてるなら、

 ――動物界

 は、

 ――動物藩

 であり、

 ――植物界

 は、

 ――植物藩

 ですね。

 ……

 ……

 やっぱり――
 なんか、おかしいですね(笑

 ……

 ……

 この問題――

 一筋縄ではいかないようです。