マル太の『道草日記』

ほぼ毎日更新――

権威主義が劣っていると考えられた理由

 ――国を権威主義(けんいしゅぎ)で治めることは、民主主義(みんしゅしゅぎ)で治めることよりも、ずっと簡単(かんたん)である。

 と、きのう、のべました。

 

 なぜ簡単かというと――

 

 ――民主主義

 では、

 ――話しあい

 しか方法がないのに対して、

 ――権威主義

 では、

 ――話しあい

 に加え、

 ――殺(ころ)しあい

 という方法もあるからである――

 と、のべました。

 

 このため、

 ――権威主義の国

 では、

 ――民主主義の国

 と比(くら)べ、いろいろなことを素早(すばや)く決められます。

 

 このことをもって、

 ――権威主義の国

 の人たちは、

 ――民主主義よりも権威主義のほうが優(すぐ)れている。

 と考えるようになってきているのです。

 

 ここ 10 年くらいのことです。

 

 30 年前は違(ちが)っていました。

 

 ――権威主義の国

 の人たちも、

 ――おそらく民主主義のほうが権威主義よりも優れている。

 と考えて――

 

 ――民主主義の国

 から多くのことを学ぼうをしていました。

 

 若い人たちをたくさん、

 ――民主主義の国

 へ送って――

 そこで、いろいろなことを習わせて――

 その後で呼(よ)びもどし、自分たちの国のために、習ったことを役立たせようとしていました。

 

 なぜか――

 

 ちょうど、35 年くらい前に、

 ――権威主義の国

 として世界中に広く知られていた国が――

 急に、なくなってしまったからです。

 

 ――ソビエト連邦(れんぽう)

 という国です。

 

 ――ソビエト連邦

 のことは、5月5日に、のべましたね。

 

 去年の2月24日から、

 ――ウクライナ

 という国と戦争をしている、

 ――ロシア

 という国が中心になっていた“大きな国”のことです。

 

 ソビエト連邦は、

 ――権威主義の国

 の親玉のような国でした。

 

 その“権威主義の国”の親玉が、急に、なくなってしまったのです。

 

 ――権威主義は民主主義より劣(おと)っているのではないか。

 

 そのように――

 世界中で多くの人たちが考えました。

 

 『10 歳の頃の貴方へ――』