マル太の『道草日記』

ほぼ毎日更新――

権威主義:民主主義よりも簡単――

 ――民主主義(みんしゅしゅぎ)の国

 は、まだ、

 ――生まれたばかり――

 と、いえる――

 と、きのう、のべました。

 

 人の歴史(れきし)が、3,000 ~ 10,000 年前に始まっているのに対し――

 ほとんどの、

 ――民主主義の国

 は、ほんの 100 年前に生まれたにすぎない、と――

 

 ……

 

 ……

 

 人の歴史の大部分は、

 ――権威主義(けんいしゅぎ)の国

 の歴史で、うめつくされているのですね。

 

 このことは、何を示(しめ)しているのかというと――

 

 ――民主主義は権威主義よりも、ずっと難(むずか)しい。

 ということを示しています。

 

 ――権威主義の国

 を治めるほうが、

 ――民主主義の国

 を治めるよりも、ずっと簡単(かんたん)である――

 ということです。

 

 なぜ、

 ――権威主義

 のほうが、

 ――民主主義

 よりも簡単なのか――

 

 ……

 

 ……

 

 答えは、すぐにわかるでしょう。

 

 ――民主主義

 では、

 ――話しあい

 だけで物事が決められるのに対し――

 

 ――権威主義

 では、

 ――話しあい

 だけでなく――

 成り行きによっては、

 ――殺(ころ)しあい

 でも物事が決められるからです。

 

 方法が1つだけに限(かぎ)られるよりは――

 もう1つくらいあったほうが、やりやすくなるのは当然です。

 

 その意味で、

 ――権威主義

 は、

 ――民主主義

 よりも理に適(かな)っている――

 と、いえなくもないのですが――

 

 問題なのは――

 その「もう1つ」の方法が、

 ――殺しあい

 であることです。

 

 ――殺しあい

 では、たいていの場合は、だれかの命が永遠(えいえん)に失われます。

 

 決して、とりかえしがつきません。

 

 そういう、

 ――とりかえしのつかないこと

 と引きかえに、国を治めやすくする――

 という考えは、やはり、

 ――あきらかに、おかしい。

 と、いわざるをえません。

 

 『10 歳の頃の貴方へ――』