35 年ほど前に、
――ソビエト連邦(れんぽう)
という“大きな国”が急になくなってから、
――おそらく権威主義(けんいしゅぎ)よりも民主主義(みんしゅしゅぎ)のほうが優(すぐ)れている。
という考えが広まった――
と、きのう、のべました。
――ソビエト連邦
は、
――権威主義の国
の親玉のような国であったからです。
――おそらく権威主義よりも民主主義のほうが優れている。
という考えが広まったことで――
そのころ、
――権威主義
を取りいれていた国々(くにぐに)の幾つかが、
――民主主義
を取りいれようと試みました。
ところが――
――民主主義
は難(むずか)しいのですね。
――話しあい
だけで、あらゆる物事を決めていく――
というのは、とても手間と時間とが、かかることなのです。
とくに、
――権威主義の国
で生まれ育った人たちにとっては、とんでもなく難しく、また面倒(めんどう)くさいことに感じられたでしょう。
よって、
――権威主義の国
から、
――民主主義の国
へ変わろうとした国の多くが、うまくいきませんでした。
むしろ、
――権威主義の国
のままでいようとした国のほうが、うまくいった――
そして――
ちょうど同じころ、
――民主主義の国
の多くが、いきづまりをみせるようになりました。
5月22日に、のべた、
――選挙が不人気――
という問題などが真っ先に挙げられます。
こうして――
10 年くらい前から、
――民主主義には、どうしようもない欠点があるのではないか。
とか、
――実は権威主義のほうが民主主義よりも優れているのではないか。
とかいった考えが広まり始めています。
『10 歳の頃の貴方へ――』