細かい知識を一つひとつ積み重ねていく勉強があるとしたら――
大まかな理解を独力で分捕(ぶんど)っていく勉強もあると思います。
いうなれば、
――大味な勉強
です。
日本の学校教育で求められているのは、「細かい知識を一つひとつ……」のほうです。
いうなれば、「精緻な勉強」です。
「精緻な勉強」は――
もちろん大切ではありますが――
これは、真面目で根気強ければ誰でもできる勉強なので――
たぶん、それほど重要ではありません。
が――
一方、「大味な勉強」は、「真面目で根気強ければ誰でも……」というわけにはいきません。
これを実践するには、天性の感覚が必要だからです。
つまり――
すべての人が「大味な勉強」ができるというわけではないのですね。
だからこそ――
学校教育でも「大味な勉強」のやり方は教えるべきだと思うのですよ。
(へえ~、世の中には、こんな勉強のやり方もあるのか)
と、児童や生徒に気づかせる――
必ずしも全員ができるようになることではないけれども――
かなり重要な勉強法だと思います。