マル太の『道草日記』

ほぼ毎日更新――

仕事の細部に違いが出る理由

 一流の仕事をする人と二流以下の仕事をする人とでは――
 細部に違いが出るといわれます。

 例えば――
 一流の営業マンと二流以下の営業マンとでは――
 もちろん、全体的な営業成績に違いが出るわけですが――
 それだけではなくて――

 例えば――
 一流の営業マンが作る資料は、二流以下の営業マンが作る資料よりも、情報の取捨や論旨の構成が的確であるだけでなく――
 書式や字体、文字サイズや彩りなどが美しく整えられ、読みにくいところがなく、伝わるべき情報が確実に伝わるよう、さり気ない工夫が施されている――
 というように――

 ……

 ……

 このことは――

 一流の仕事をする人は――
 仕事の全体の質を整えるのとは別の次元で――あるいは、別の発想で――仕事の細部の質を整えていることによるのでしょう。

 一流の仕事をする人は、仕事の細部に気を配るのが当たり前になっていて――
 とくに意識をしなくても――あるいは、たとえ仕事の全体の質を整える必要が全くない場合でも――
 日頃から仕事の細部の質を常に整えようとしている――
 ということです。

 つまり――
 一流の仕事をする人は――
 ふつうに仕事をするだけで、細部の質は整っている――
 常日頃、それが当たり前になっている――

 よって――
 全体の質を整えなければならないような場合には、そのことだけに全意識を集中させ、全体の質を確実に整えることができる――

 そういうことであろうと思います。

 ……

 ……

 つまり――
 仕事の細部は“山のすそ野”です。

 一流の仕事は――
 高い山のすそ野が広いように――
 細部の質が高いのです。

 よって――
 一流の仕事と二流以下の仕事とで細部に違いが出る理由とは――
 高い山と高くない山とで、すそ野の広がりに違いがある理由と同じです。