マル太の『道草日記』

ほぼ毎日更新――

不安への対処に慣れている人とは

 日本の政権の中枢に適した政治家は、

 ――不安に敏感で、かつ不安への対処に慣れている人

 がよい――
 ということを――

 きのうの『道草日記』で述べました。

 ……

 ……

 不安への対処に慣れている人とは――
 どういう人でしょうか。

 ……

 ……

 僕は、

 ――常に最悪の事態を想定し、その対応策を練っている人

 である、と――
 考えています。

 不安に敏感な人は――
 常に最悪の事態を想定してしまう人です。

 黙っていても――
 つい想定してしまう――

 想定すまいと思っていても――
 つい想定してしまう――

 ……

 ……

 そういう人に対し――
 僕らは、しばしば、

 ――考えすぎだ。

 とか、

 ――杞憂にとらわれるな。

 といったアドバイスをしてしまいがちですが――

 実は――
 最悪の事態を想定すること自体は――
 悪いことではありません。

 悪いのは――
 最悪の事態を想定するけれども――
 ただ想定するだけで、その後、何ら対応策を練らないことです。

 最悪の事態を想定するだけ想定し――
 あとは、ただ、その想定の内容に脅えきって、思考停止に陥ってしまう――

 それが悪いことなのであって――

 常に最悪の事態を想定してしまうのは――
 むしろ、

 ――指導者としての優れた資質

 といってもよいでしょう。

 最悪の事態を想定するだけ想定し――
 それら事態の一つひとつについて、片っ端から対応策を練っていく――

 そんなことが当たり前にできるような人が、

 ――不安への対処に慣れている人

 です。