――不安への対処に慣れている人
とは、
――常に最悪の事態を想定し、その対応策を練っている人
である――
ということを――
きのうの『道草日記』で述べました。
このことについて――
少し補足をしたいと思います。
……
……
――不安
は、
――対象なき恐怖
と考えられています。
人は――
自分が何に恐怖を覚えているのかが、わかるときには――
その恐怖を「不安」とはみなしません。
わからないときに――
その恐怖を「不安」とみなすのです。
よって、
――不安
とは、
――恐怖の特殊形
ということができます。
不安への対処に慣れている人は――
そのことを熟知しています。
――私が今こんなにも不安なのは、何かに恐怖を覚えているからであるが、その「何か」が何なのかが、よくわからないからである。
ということを――
よくわかっています。
よって、
――その「何か」の可能性を突き詰めていこう。
という発想になるのです。
自分が恐怖を覚えうる事物には、どんな事物があるか――
それら事物は――
今から自分の身に起こりうる最悪の事態のなかに、たぶん含まれているはずです。
よって――
その“起こりうる最悪の事態”を次々と想定していくことになるのですね。
そのように想定していくには――
当然ながら、
――想像力
が不可欠です。
そして――
そうやって想定した“起こりうる最悪の事態”の一つひとつに対し、一つひとつ丁寧に対応策を練っていくには、
――創造力
が不可欠です。
よって、
――不安への対処に慣れている人
とは、
――常に最悪の事態を想定し、その対応策を練っている人
であり――
それは、とりもなおさず、
――想像力と創造力とに優れた人
です。
簡単にいうと、
――不安に強い人は想像力や創造力がある。
となります。