マル太の『道草日記』

ほぼ毎日更新――

「怒」や「楽」の対極の感情は?

 ――喜怒哀楽

 と、

 ――“怯(きょう)・勇”軸

 や、

 ――“憂・喜”軸

 との関係について――

 きのうの『道草日記』で述べました。

 

 おさらいをすると――

 「喜怒哀楽」の「喜」は、“憂・喜”軸の「喜」に同じであり――

 「喜怒哀楽」の「哀」は、“憂・喜”軸の「憂」に同じであり――

 「喜怒哀楽」の「怒」は、“怯・勇”軸の「勇」と“憂・喜”軸の「憂」との足し合わせであり――

 「喜怒哀楽」の「楽」は、“怯・勇”軸の「勇」と“憂・喜”軸の「喜」との足し合わせである――

 ということです。

 

 図式で記せば、

 

  哀 = 憂

  怒 = 勇 + 憂

  楽 = 勇 + 喜

 

 ですね。

 

 これらの図式からもわかるように――

 いわゆる「喜怒哀楽」には、“怯・勇”軸の「怯」の要素が欠けています。

 

 “怯・勇”軸は――

 9月11日の『道草日記』で示した通り、

 

  ←錯乱―臆病―心配―安心―自信―過信―傲慢→

  ←恐慌―不安―怯安―安穏―勇穏―不穏―興奮→

 

 です。

 

 つまり――

 「喜怒哀楽」には、

 ――心配

 とか、

 ――不安

 とか、

 ――臆病

 とかいった要素が欠けているのです。

 

 では――

 

 試みに、

 

  怒 = 勇 + 憂

  楽 = 勇 + 喜

 

 の図式にある「勇」を「怯」に置き換えてみると――

 どうなるでしょうか。

 

 つまり――

 

  A = 怯 + 憂 

  B = 怯 + 喜

 

 とし、「A」や「B」に何が入るのかを問う――

 ということです。

 

 当然ながら――

 「B」には「怒」の対極が、「A」には「楽」の対極が入ります。

 

 ……

 

 ……

 

 「A」のほうが、わかりやすいでしょう。

 

 「A」に入るのは、

 ――苦

 です。

 

 よく、

  ――苦楽を共にする。

 などといいますね。

 

 つまり、

  苦 = 怯 + 憂

 です。

 

 では、「B」に入るのは何でしょうか。

 

 つまり、「怒」の対極は――

 どんな感情でしょう?

 

 ……

 

 ……

 

 これは、なかなか難しいと思います。

 

 僕は、

 ――恕(じょ)

 ではないか、と――

 思っています。

 

 ――寛恕

 の「恕」です。

 ――恕(ゆる)す

 とも読みますね。

 

 つまり、

  恕 = 怯 + 喜

 です。

 

 ……

 

 ……

 

 以上をまとめますと――

 ――喜怒哀楽

 と、

 ――“怯・勇”軸

 や、

 ――“憂・喜”軸

 とに関し、以下の図式が成り立ちえます。

 

  哀 = 憂

  怒 = 勇 + 憂

  楽 = 勇 + 喜

  恕 = 怯 + 喜

  苦 = 怯 + 憂