――感情の分布図
は、横軸に情動軸の“怯(きょう)・勇”軸をとり、縦軸に気分軸の“憂・喜”軸をとって表すことができるかもしれない――
ということを、きのうの『道草日記』で述べました。
“怯・勇”軸は、
←錯乱―臆病―心配―安心―自信―過信―傲慢→
←恐慌―不安―怯安―安穏―勇穏―不穏―興奮→
もしくは、
←怯―――勇→
で――
“憂・喜”軸は、
←絶望―自棄―悲哀―平静―愉快―高揚―恍惚→
←大鬱―抑鬱―憂気―平気―喜気―軽躁―狂躁→
もしくは、
←憂―――喜→
です。
このような平面図で感情を表しうるのであれば――
9月19日の『道草日記』で考えた“嫌(けん)・好(こう)”軸や――
9月21日の『道草日記』で考えた“驚(きょう)・願(がん)”軸も――
その平面図で少なくとも部分的には表しうるはずです。
どのように表しうるのでしょうか。
……
……
“怯・勇”軸と“憂・喜”軸とで作られる“感情の分布図”が、
第1象限:“勇・喜”領域
第2象限:”喜・怯”領域
第3象限:“怯・憂”領域
第4象限:“憂・勇”領域
から成ることは――
きのうの『道草日記』で述べました。
この“感情の分布図”において――
“嫌・好”軸は、どのように表されるのか――
僕は、
――第3象限から原点を通って第1象限に伸びる直線
として表されると考えています。
つまり、
嫌 = 憂 + 怯
好 = 喜 + 勇
ということです。
同様に――
“驚・願”軸も、
――第3象限から原点を通って第1象限に伸びる直線
として表されると考えています。
つまり、
驚 = 憂 + 怯
願 = 喜 + 勇
です。
では――
両者の違いは何かというと――
傾きです。
“嫌・好”軸にあたる直線は傾きが急で、“驚・願”軸にあたる直線は傾きが緩いと考えています
つまり、
嫌 = 憂 + 怯 (憂>怯)
好 = 喜 + 勇 (喜>勇)
で、
驚 = 憂 + 怯 (憂<怯)
願 = 喜 + 勇 (喜<勇)
です。
もちろん――
9月20日や9月22日の『道草日記』で述べているように――
「好」や「嫌」の感情も「願」や「驚」の感情も、意識の働きが密接に関わっていますから――
“嫌・好”軸にあたる直線も“願・驚”軸にあたる直線も、それぞれ「好」から「嫌」までの感情の連なりの一部を表し、「願」から「驚」までの感情の連なりの一部を表しているにすぎません。
が――
少なくとも定性的な理解としては――
これで十分のように思います。
すなわち、
――人は、対象に意識を及ぼした際に、主に「喜」の感情を覚えるときには、その対象を「好」と感じ、主に「憂」の感情を覚えるときには、その対象を「嫌」と感じる。
――人は、外界の変化にさらされて意識が働く際に、主に「怯」の感情を覚えるときには、「驚」の感情を覚え、主に「勇」の感情を覚えるときには、「願」の感情を覚える。
ということです。