――日本人は不安を感じやすい体質らしい。
という知見について――
2019年5月11日の『道草日記』で述べました。
もう少し医学・生物学らしくいうと、
――日本人は、不安の感受性を高める遺伝子をもっている人の割合が、外国人と比べ、有意に高いらしい。
という知見です。
この場合の「不安」は――
2020年9月11日の『道草日記』などで定義をしている“怯(きょう)・勇”軸、
←錯乱―臆病―心配―安心―自信―過信―傲慢→
←恐慌―不安―怯安―安穏―勇穏―不穏―興奮→
にみられる「不安」です。
おとといの『道草日記』で述べたことに基づけば、
――病的な不安
です。
いいかえると、
――心配
と置き換えることのできない「不安」です。
“怯・勇”軸が表しているように――
この「不安」は「臆病」と、ほぼ同義です。
よって、
――日本人は不安を感じやすい体質らしい。
というのは、
――日本人は臆病らしい。
ということになります。
こういうと――
怒る日本人もいるでしょうね。
昭和前期の軍人たちが耳にしたら、その多くが猛り狂ったことでしょう。
が――
僕は、
(たぶん、日本人は外国人と比べて臆病だ)
と思っています。
それは――
例えば――
この国では、1400年以上にわたって君主の家系が入れ替わっていないことや――
昭和前期、外圧に抗えきれずに対米開戦へ踏み切ってしまったことからも――
あきらかであるように思います。
あるいは――
甚大な自然災害が起こった場合に、社会の治安が容易には乱れず、物品の配給などを求めて人々が整然と列を作ることも――
実は、
――臆病
の裏返しではないか、と――
僕は感じます。
――日本人は臆病である。
と一口にいっても――
それは、必ずしも日本人の短所を言い表すことにはならない、と――
僕は考えています。