マル太の『道草日記』

ほぼ毎日更新――

「ケレン味」や「外連」で思い浮かべること

 ――ケレン味

 や、

 ――外連(けれん)

 のことを考えていると――

 どうしても思い浮かべてしまう具体例があるのです。

 

 それは、

 ――亡くなった人に語らせる。

 という演出です。

 

 そういう演出は、

 (どう考えても外連だよなぁ)

 と、僕は思うのです。

 

 なぜならば――

 

 いかなる演出をする者も、自分自身が亡くなったことはあるはずがなく――

 また、亡くなった人に取材をすることもできるはずはないのに――

 

 あたかも、自分自身、亡くなったことがあるかのように――

 あるいは、亡くなった人から話を聞いてきたことがあるかのように――

 

 亡くなった人の視点から、亡くなったあとのことを語らせる――

 

 これは――

 どう考えても――

 ハッタリや誤魔化しの衒耀でしょう。

 

 あるいは――

 魅せつけや飾りつけの技巧です。

 

 が――

 

 ……

 

 ……

 

 そうした演出にも――

 傑作は多々あります。

 

 やり方を間違えさえしなければ――

 十分に人の心を動かしうる演出となる――

 

 ……

 

 ……

 

 ――外連

 とは――

 そういうことだと思うのです。