マル太の『道草日記』

ほぼ毎日更新――

暗黒物質と“生命の謎”と

 ――暗黒物質

 や、

 ――暗黒エネルギー

 は、宇宙論天文学などの領域で、ほぼ確証的に定式化はされているが、概念としては未知である――

 ということを、きのうの『道草日記』で述べました。

 

 そして、

 ――暗黒物質と“生命の謎”とが、少なくとも間接的に関わっている可能性はゼロではない。

 ということも述べました。

 

 どういうことか――

 

 ……

 

 ……

 

 まずは、

 ――暗黒物質

 から述べましょう。

 

 ……

 

 ……

 

 ――暗黒物質

 は、英語の、

 ――Dark matter

 の訳語です。

 ――銀河の回転運動などの説明に必要な概念であり、質量はあるものの、光や電波などの電磁波では検出が不可能な物質

 を指しています。

 

 銀河の回転運動などは、電磁波を用いる観測によって、かなり精密に測定がなされています。

 その測定の結果は、かなり不可解であり、

 ――暗黒物質

 の存在を仮定することによって、はじめて十分な説明ができるのだそうです。

 

 もう少しだけ詳しく述べますと――

 電磁波を用いる観測によれば、

 この宇宙における殆どの銀河は、

 ――電磁波では検出が不可能な物質で周囲を球状に埋め尽くされている。

 とでも考えない限り、ありえないような様態で――

 回転運動などをしているのだそうです。

 

 そこで――

 この「電磁波では検出が不可能な物質」のことを、

 ――暗黒物質

 と呼んで、

 ――その実在性は疑いようがないものの、その正体は不明である。

 ということにしているのです。

 

 もちろん――

 この宇宙における殆どの銀河が、暗黒物質によって埋め尽くされているらしい、ということは――

 僕らが暮らす地球を含む銀河――天の川・銀河――も同様に暗黒物質によって埋め尽くされているらしい――

 との推定が成り立ちえます。

 

 つまり――

 僕らの周囲にも暗黒物質は存在をしているはず――

 

 だいたい、

 ――1リットル中に1個くらい

 の確率で、僕らの周囲に存在をしている――

 との試算があるそうです。

 

 その「1個」が、どれくらいの大きさなのかは、よくわかりませんが――

 おそらくは超微小なのでしょう。

 

 とはいえ――

 

 その超微小な「1個」が、

 ――生命の謎

 に関わっていない、と――

 どうして、いいきれるでしょうか。

 

 ――暗黒物質

 は、質量にして、

 ――電磁波で検出が可能な物質

 つまり、

 ――陽子や中性子から成る通常の物質

 の数倍は存在をしている、と――

 見積もられています。

 

 ――暗黒物質

 が、

 ――生命の謎

 と――

 たとえ直接的には関わっていなかったとしても――

 どこか遠いところで、間接的に関わっている可能性は――

 誰にも否めないはずです。