――失われる人命の数の期待値が 1 未満
という基準を用い、
――再起不能の失敗
から、
――再起可能の失敗
が区別をされうる――
ということを、きのう・おとといの『道草日記』で述べました。
失われる人命の数の期待値が 1 以上の失敗なら、
――再起不能の失敗
であり――
失われる人命の数の期待値が 1 未満の失敗なら、
――再起可能の失敗
であるとみなす――
ということです。
ここで留意をするべきは、
――失われる人命の数の期待値が 1 未満
の失敗の中には、
――失われる人命の数の期待値が明らかにゼロ
という失敗が数多く含まれている――
ということでしょう。
具体的に、どんな失敗か――
例えば――
30歳を過ぎてから新しい仕事に挑戦をして失敗をする――
というようなことです。
……
……
一般に――
人は、30歳を過ぎてから新しいことを覚えるのは、かなりの困難が伴うと考えられてます。
よって――
30歳を過ぎた人が、
――転職は辞めておこう。
と思ったとしても――
それは、まあ、無理からぬことではあります。
が――
その新しい仕事が命を賭して行うような仕事であれば、ともかくとして――
そうではない仕事――ごく普通の仕事――であれば――
仮に失敗をしたとしても、失われる人命の数の期待値は明らかにゼロとみなせますから――
30歳を過ぎてから新しい仕事に挑戦をして失敗をすることは、あくまでも、
――再起可能の失敗
であって、
――再起不能の失敗
ではないのです。
よって――
30歳を過ぎてから新しい仕事に挑戦をすることに、とくに億劫になる意味はない――
という結論になります。
30歳を過ぎてからでも無性に転職をしたくなったのなら――
失敗を恐れたりせずに、どんどん挑戦をすればよいのです。