マル太の『道草日記』

ほぼ毎日更新――

自分の未来に制限をかけていること

 ――あなたの心は、自分が選ばなかったことや自分が捨(す)て去ったことの積み重ねによって成長をしていく。

 と、きのう、のべました。

 

 正しくは、

 ――自分が選ばなかったことや自分が捨て去ったことの積み重ね

 ではなくて、

 ――自分が選ばなかったことや自分が捨て去ったことへの覚悟の積み重ね

 です。

 

 どういうことか――

 

 ……

 

 ……

 

 人は――

 毎日の生活の中で、さまざまなことを選び、捨て去っています。

 

 何を食べ、何を食べないか――

 何を買い、何を買わないか――

 何を見、何を見ないか――

 何を聞き、何を聞かないか――

 

 どんな気持ちを捨て去り、どんな気持ちを捨て去らないのか――

 どんな習慣(しゅうかん)を捨て去り、どんな習慣を捨て去らないのか――

 どんな前提(ぜんてい)を捨て去り、どんな前提を捨て去らないのか――

 どんな夢(ゆめ)を捨て去り、どんな夢を捨て去らないのか――

 

 ……

 

 ……

 

 ここで注意をしなければならないことは――

 人は、自分が選んだことではなく、選ばなかったことによって、あるいは、捨て去らなかったことではなく、捨て去ったことによって、自分の未来に制限(せいげん)をかけている、ということです。

 

 選んだことや捨て去らなかったことが、あなたの未来において、何らかのかたちで、あなたの役に立つのかどうかは、決してわかりません。

 

 役に立つかもしれないし――

 役に立たないかもしれない――

 

 どちらになるのかが前もってわかるということは、決してありません。

 

 これに対して――

 選ばなかったことや捨て去ったことが、あなたの未来において、あなたの役に立たないことは、あきらかです。

 

 選ばなかったことや捨て去ったことが、あなたの未来に関わることは、決してありません。

 

 よって――

 あなたが、自分の未来を、少しでも確(たし)かに見通すには――

 あなたが選んだことよりも、選ばなかったことのほうが大切であり、あなたが捨て去らなかったことよりも、捨て去ったことのほうが大切なのですね。

 

 自分が何を選んだかではなくて、何を選ばなかったのか――

 自分が何を捨て去らなかったかではなくて、何を捨て去ったのか――

 それらをしっかりとわかっておかなければ――

 自分の未来を見通すことは、ほとんどムリなのです。

 

 『10 歳の頃の貴方へ――』