マル太の『道草日記』

ほぼ毎日更新――

エントロピーが身体の内部に溜まりやすくなる

 精神は身体を制している――

 

 では――

 そのような制御を――

 身体が精神から受けなくなって、

 ――“身体の内部の部分情報”を身体の外部へ送り出すのに費やしうる“身体の内部の全体情報”の量の上限

 が高くなったとしたら――

 

 いったい、どうなるのか。

 

 ……

 

 ……

 

 この問いに答えるには、

 ――“身体の内部の部分情報”を身体の外部へ送り出すのに費やしうる“身体の内部の全体情報”の量の上限

 が、何を指すのかに着目をする必要がある。

 

 そもそも、

 ――ある情報を送り出すのに費やしうる情報の量の上限

 とは、何か。

 

 ……

 

 ……

 

 ――情報が伝わる。

 とは、

 ――エントロピー(entropy)が下がる。

 ということであった。

 

 ということは――

 

 ――ある情報を送り出すのに費やしうる情報の量の上限

 が高まるということは――

 その情報の送り先のエントロピーを減らしやすくし、送り元のエントロピーを増やしやすくする――

 ということである。

 

 つまり、

 ――ある情報を送り出すのに費やしうる情報の量の上限

 が高まるということは――

 送り元のエントロピーの上限が高まりやすくなる――

 ということだ。

 

 よって、

 ――“身体の内部の部分情報”を身体の外部へ送り出すのに費やしうる“身体の内部の全体情報”の量の上限

 が高まる――

 ということは、

 ――身体の内部に溜まりうるエントロピーの上限

 が高まる――

 ということに他ならぬ。

 

 それは――

 要するに、

 ――エントロピーが身体の内部に溜まりやすくなる。

 ということに等しい。

 

 むろん――

 ここでいう「身体の内部」とは、

 ――神経の装置

 つまり、

 ――神経系

 である。

 

 『随に――』