午後早い時間に、自宅近くを歩いていたら――
片側3車線はある大通りが、突然、封鎖され、交通規制用のカラー・コーンが次々と立ち並べられた。
全日本大学女子駅伝(「杜の都」駅伝)である。
車を運転していたほうは、たまらなかっただろう。
片側3車線もある大通りを走っていて、突然、目の前にカラー・コーンが立ち並んだりしたら、腹が立つというものだ。
いくら、事前に予告がされていたとはいえ――
ドライバーたちのイライラは歩道にも十分に伝わってきた。
(町中を走るなよ~)
みたいな、声にならぬ声である。
それでも、皆、大人しく誘導に従って迂回したり、待っていたりするのだから――
やはり、この国は豊かで平和なのだと思った。
大通りを封鎖しているのは、ただのオジさん、オバさんたちである。
大会の係員なのであろう。
もちろん、交通規制の実際は警官が取り仕切るわけだが、数からいって、それほどには目立たぬ。
それが、豊かで平和であることの何よりの証である。
他の国では、軍用車や重武装兵で封鎖されるような場合も、ないわけではない。
この先も末永く、ただのオジさんやオバさんたちで封鎖されるような国で、あり続けて欲しい。