マル太の『道草日記』

ほぼ毎日更新――

「ninjya」は「忍者」ではない

 西洋人が思っている日本と――
 日本人が思っている日本とは、だいぶ違います。
 
 いわゆる、
 
 ―― samurai (侍)
 
 ―― Fujiyama (富士山)
 
 ―― geisya (芸者)
 
 といった言葉に代表されるような――
 西洋人が日本に抱く独特のイメージのことですね。
 
 こういう乖離を――
 僕は否定的にはとらえていません。
 
 西洋人の抱く日本のイメージが現実の日本から乖離していることを――
 僕らは、もっと楽しんだほうが、よいのではないでしょうか。
 
 ここでいう「僕ら」とは、日本人だけでなく、西洋人も含みます。
 
 乖離を「乖離」と認識し、それを話の種に雑談を交わすことで――
 互いの理解が深まるのは、もちろんのこと――
 思いがけない創造の契機を手にすることがあります。
 
 10代の頃に深夜のテレビ番組でみた「ninjya」が忘れられません。
 
 おそらく、海外で制作された映画かテレビドラマだったと思うのですが――
 その「ninjya」は「忍者」ではないのですね。
 
 白い装束を身にまとった青い目の金髪青年なのです。
 
(ほ~!)
 と衝撃を受けました。
 
(なぜ白? なぜ青い目? なぜ金髪)
 と――
 
 たぶん日本人には絶対に造形できないキャラクターです。
 
 きっと同じようにユニークなキャラクターを――
 僕ら日本人は、
 
 ――カウボーイ (cowboy)
 
 や、
 
 ――ナイト (knight)
 
 を使って造形できるに違いありません。