――理詰めで物事を考えすぎる。
と、
――理詰めで物事を考えすぎない。
と、
――理詰め抜きで物事を考える。
との違いについて――
きのうの『道草日記』で述べました。
ちょっと抽象的すぎて、わかりにくかったと思います。
きょうは、もう少し具体的に述べましょう。
例えば――
AとBとが、ある約束を交わしたとします。
3か月が経ち――
AにBがいうとします。
――3か月前に交わした約束――私は、たしかに、あのとき納得をしたのだが、あれから3年が経ち、今や、どうにも腹の虫が治まらなくなった。あの約束は、なかったことにしてもらいたい。
このとき――
Aが理詰めで考えすぎるならば、次のように答えます。
――ひとたび交わした約束は変えるものではない。それでは約束の意味がなくなる。
Aが理詰めで考えすぎないならば、次のように答えます。
――では、どのような約束なら腹の虫が治まるのか、改めて話し合おうではないか。
Aが理詰めで抜きで考えるなら、次のように答えます。
――そうか、よくわかった。3か月前に交わしたあの約束は、なかったことにしよう。
いま――
「A」や「B」は個人を想定しましたが――
必ずしも個人である必要はありません――組織でもよい――
また――
「3か月前」が、もっと長大な時間軸であってもよい――「3年前」でも「30年前」でも、別に構いません。