マル太の『道草日記』

ほぼ毎日更新――

“大脳の生理”をわかりたい

 ――大脳の生理

 について、これまでにわかっていることは、

 ――神経の生理

 について、17世紀までにわかっていることと同じくらいである――

 ということを、きのうの『道草日記』で述べました。

 

 解剖学者のガルヴァーニによって神経と電気信号とが結びつけられたのが18世紀のことですから――

 “神経の生理”について、17世紀以前にわかっていたことは、

 ――ほとんど何もなかったに等しい。

 といえます。

 

 それと同様に――

 “大脳の生理”について、21世紀以前にわかっていることは、

 ――ほとんど何もないに等しい。

 といえるのではないか――

 

 きのうの『道草日記』で僕が述べたことは――

 そういうことです。

 

 “神経の生理”が、18世紀以降、思いもよらぬ形で次々と明らかにされたように――

 “大脳の生理”も、22世紀以降、思いもよらぬ形で次々と明らかにされるでしょう。

 

 そして――

 19世紀から20世紀にかけて神経生理学が産声をあげたように――

 23世紀から24世紀にかけて大脳生理学が産声をあげるでしょう。

 

 こういうことを考えていると――

 23世紀から24世紀の大脳生理学について、

 (いったい、どんな学問なんだろう?)

 と胸が躍るのですが――

 

 残念ながら――

 21世紀初頭を生きる僕らは、誰一人、その学問を見聞きすることができません。

 

 その現実を――

 僕は、10代、20代の頃には、何となく理解しておりましたが――

 本当の意味で実感してきたのは、たぶん40代に入ってから――ここ3年くらい――です。

 

 いいかえると――

 

 (“大脳の生理”をわかりたいな)

 と――

 心の底から願うようになったのが、ここ3年くらいなのです。

 

 僕の予測がハズれて――

 僕ら生きている間に“大脳の生理”が次々と明らかにされ、大脳生理学が名実ともに高らかに産声をあげたりしたら、

 (どんなに素敵なことだろう)

 とは思いますが――

 

 たぶん、そうはならないでしょう。

 

 本当に残念です。