マル太の『道草日記』

ほぼ毎日更新――

「免疫の異常」はブラック・ボックス

 感染症を考える際の留意点として、

 

  病原体の侵入・定着

  → 免疫の異常

  → 感染症

 

 という流れが大切である――

 ということを、きのうの『道草日記』で述べました。

 

 この流れの中で――

 僕が一言で済ませている部分――

 つまり、

 

  免疫の異常

 

 という部分は――

 実は、かなり厄介なのです。

 

 本来ならば――

 とうてい一言では表そうとしないからです。

 

 あえて大まかにいうと、

 

  免疫の異常

 

 は、

 

  免疫の低下

  → 病原体の増殖

  → 免疫の過剰ないし混乱

  → 臓器等の機能不全ないし損傷

 

 といった流れになるでしょう。

 

 が――

 実態は、より複雑です。

 

 3日前の『道草日記』で述べた、

 ――共生体

 の存在を無視できないからです。

 

 この「共生体」という言葉を用いるならば――

 先ほど述べた「免疫の異常」の部分――

 つまり、

 

  免疫の低下

  → 病原体の増殖

  → 免疫の過剰ないし混乱

  → 臓器等の障害ないし損傷

 

 という流れは――

 次のように書き換えられるかもしれません。

 

  免疫の低下

  → “共生体”の増殖

  → 病原体の増殖

  → “共生体”の造反ないし死滅

  → 病原体の更なる増殖

  → 免疫の過剰ないし混乱

  → 臓器等の障害ないし損傷

 

 実際には――

 もっと複雑でしょう。

 

 まさに、

 ――免疫の異常

 とは、ブラック・ボックスの言葉です。