マル太の『道草日記』

ほぼ毎日更新――

“ヒトの世代が完全に入れ替わる周期”のほかに

 ヒトが風邪ウイルスをプール(pool)するキャパシティ(capacity)に影響を与えうる条件として――

 きのうの『道草日記』では、

 ――ヒトの世代が完全に入れ替わる周期

 を挙げました。

 

 その周期は――

 現代では、

 ――約 100 年

 であり――

 ヒトがヒトになった頃――だいたい今から 1 万~ 3 万年前――は、

 ――約 30 年

 であったのではないか、と――

 

 もう1つ――

 ヒトが風邪ウイルスをプールするキャパシティに影響を与えうる条件として、

 ――ヒトの生態の広がりの区域数

 が挙げられます。

 

 5月18日の『道草日記』で――

 僕は、

 ――ヒトは、だいたい今から 3 万~ 10 万年前に、今日でいうアフリカ大陸で生息をしていて“人らしい社会性の獲得”を遂げ、その後、だいたい今から 1 万~ 3 万年前には、ヒト属の最後の生き残りとして、地球上の全域で生息を始めたのではないか。

 といった主旨のことを述べました。

 

 ヒトが――

 今日でいうアフリカ大陸のみで生息をしていた頃と――

 地球上の全域で生息をし始めた頃とでは――

 風邪ウイルスをプールするキャパシティは、あきらかに異なっていたはずです。

 

 今日でいうアフリカ大陸のみで生息をしていた頃は――

 同じ風邪ウイルスが全ての個体に感染をするのに、それほど長い期間は要さなかったでしょう。

 

 もちろん――

 当時のヒトの移動能力には限界があったので――

 現代のように、一冬の間に、ほぼ全ての個体が同じ風邪ウイルスに感染をするということはありえなかったでしょうが――

 

 遅くとも 10 ~ 30 年のうちには、ほぼ全ての個体が感染をしていたはずです。

 

 が――

 地球上の全域で生息をし始めた頃は――

 当時のヒトの移動能力の限界から――

 そもそも同じ風邪ウイルスが全ての個体に感染をすることのほうが、ずっと珍しかったはずです。

 

 例えば――

 今日でいうアフリカ大陸と今日でいう南アメリカ大陸との間で、ヒトが同じ風邪ウイルスに感染をするようなことは、まず起こりえなかったでしょう。

 

 また――

 今日でいうアフリカ大陸と今日でいうユーラシア大陸東方との間でも、そう簡単には起こらなかったでしょう。

 

 今日でいうユーラシア大陸東方と今日でいう北アメリカ大陸との間でも、同様です。

 

 よって――

 ヒトが地球上の全域で生息を始めた頃は――

 ヒトの生態の広がりは、少なくとも 3 つくらいの区域に分かれていたと考えられます。

 

 もし――

 3 つの区域で、それぞれ違う風邪ウイルスがプールされていたとすれば――

 3 つの区域で、同じ風邪ウイルスがプールされていたとする場合の 3 倍のキャパシティがあることになります。

 

 つまり、

 ――ヒトの生態の広がりの区域数

 は――

 現代では、

 ――約 1 つ

 であり――

 ヒトがヒトになった頃――だいたい今から 1 万~ 3 万年前――は、

 ――約 3 つ

 であったのではないか、と――

 考えられます。