歓喜 = 勇穏 + 喜気
という図式を、おとといの『道草日記』で――
また、
憤怒 = 勇穏 + 憂気
という図式を、きのうの『道草日記』で――
それぞれ述べました。
これらの図式は――
少なくとも僕には、
――直観的に自明――
のように感じられるのですが――
人によっては、必ずしも、そうではないでしょう。
よって――
少し注釈を入れます。
まずは、
歓喜 = 勇穏 + 喜気
について――
最も典型的なのは――
チーム・スポーツの試合で――
味方が僅差で劣勢のときに――
チームの誰かが殊勲的な活躍をすると――
チームの全員が、ほぼ例外なく、歓喜の情動を発することです。
野球でいえば――
例えば――
試合の終盤で、相手チームに1~2点リードされているときに――
味方の打者が適時打を放って同点に追いつくと――
チームの全員が、苦境から首尾よく脱しえたことを喜び、
――まだ、やれる!
と勇みます。
これが、
――歓喜
です。
つまり、
歓喜 = 勇穏 + 喜気
です。
一方――
その適時打が、たまたま相手の野手の正面に飛び、適時打にならないようだと、
――なんでなんだ!
と、憤怒の情動を発するのが、ふつうです。
相手の野手の正面に飛ぶという不運がなければ同点になっていたという思いから、
――まだ、やれる!
と勇みはするものの――
簡単には脱しえない苦境を憂うからです。
つまり、
憤怒 = 勇穏 + 憂気
です。
もう少し注釈を続けます。
憤怒 = 勇穏 + 憂気
について――
最も典型的なのは――
チーム・スポーツの試合で――
味方が大差で劣勢のときに――
相手チームの誰かに侮辱的な態度をとられると――
チームの全員が、ほぼ例外なく、憤怒の情動を発することです。
野球でいえば――
例えば――
試合の序盤で、相手チームに10点くらいリードされているときに――
相手の野手が故意に失策をするなどしてバカにし始めると――
チームの全員が、簡単には脱しえない苦境を憂いつつ、
――今に、みてろ!
と勇みます。
これが、
――憤怒
です。
つまり、
憤怒 = 勇穏 + 憂気
です。
その後――
その憤怒が功を奏し、10点くらいリードされている状況から1~2点でも押し返すと、
――してやった!
と歓喜の情動を発するのが、ふつうです。
――今に、みてろ!
と勇んでいたところに――
故意に失策をするという相手の隙に巧く付け入れたことを喜ぶからです。
つまり、
歓喜 = 勇穏 + 喜気
です。