――汎症根治(はんしょうこんち)
は、
――全症根治(ぜんしょうこんち)
と記すのがよかった――
ということを、きのうの『道草日記』で述べました。
この、
――汎症根治
改め、
――全症根治
の概念は――
医学・医療が目指している究極の目標の1つとして――
僕が4月19日の『道草日記』で想定をした概念です。
具体的には、
――あらゆる病気の症状の原因が特定をされ、その治療方法が確立をされること
です。
この、
――全症根治
の概念が、医学・医療の目標として、首尾よく達成をされたあかつきには――
その次の目標として――
医学・医療は、
――不老不死
を目指すであろう――
とも述べました。
もちろん――
ここでいう、
――不老不死
は、かつて古代・中国の皇帝たちが目指した妙薬によって達成をされる目標ではなく、
――有機物から成り立つ自分たちの体を無機物に置き換え、その無機物の体を永続的に保ちうる仕組みを作り上げる。
といった目標になります。
現代の医学・医療が――
もし、本当に、
――不老不死
を成し遂げるのだとしたら――
おそらく――
そのような手法でしかありえないでしょう。
少なくとも――
今、僕らが知っている自然の摂理に基づく限りは――
そのように結論づけざるをえないと思います。
この、
――“全症根治”から“不老不死”への流れ
を本気で作り出そうと思っている医学者・医療人は――
21世紀序盤の現代においては――
ほぼ皆無と思います。
が、
――「そうした流れが遠い将来に作り出される」ということなら、ありえなくもないのではないか。
と考える医学者・医療人は――
そんなに少なくないように思います。
――古来より人が夢想をしてきたことの多くは、たいていは実現をされている。
というのが――
その根拠です。
――不老不死
は、古代・中国の皇帝たちの例を挙げるまでもなく――
たしかに、古来より人が夢想をしてきたことの一つです。