マル太の『道草日記』

ほぼ毎日更新――

太陽系を自在に動ける状態

 人が、

 ――太陽系を自在に動ける状態

 を手にするには、

 ――太陽系のあらゆる場所に 1 日で赴ける。

 という条件を満たすか、

 ――太陽系のあらゆる場所に赴ける時間の長さの 30,000 倍まで自分たちの寿命を伸ばす。

 という条件を満たすか、すればよい――

 ということを、きのうの『道草日記』で述べました。

 

 これら2つの条件のうち――

 後者について、やや具体的に述べますと――

 

 例えば――

 もし、太陽系のあらゆる場所に 3 日で赴けるのであれば、寿命は 240 年くらいまで伸ばせばよいし――

 もし、太陽系のあらゆる場所に 10 日で赴けるのであれば、寿命は 800 年くらいまで伸ばせばよい――

 ということになります。

 

 おとといの『道草日記』で、

 ――人が、自分たちの体を有機物から無機物に作り替えるのは、大気に覆われていない宇宙空間で自在に活動をするためではないか。

 と述べました。

 

 が――

 実は、

 ――寿命を伸ばすことによって“太陽系を自在に動ける状態”を手にするためではないか。

 と考えることもできます。

 

 太陽系を自在に動くのに――

 有機物の体では寿命が短すぎて、不便この上ないのです。

 

 ちなみに――

 

 ――太陽系

 と一言でいっても――

 その構造は一様ではありません。

 

 太陽系は大雑把に、

 ――内太陽系

 ――外太陽系

 ――太陽系外縁部

 の3つの部分に分けられています。

 

 簡単にいうと、

 ――内太陽系

 というのは、太陽系の中心部分であり、

  水星、金星、地球、火星

 の公転軌道に相当をする部分です。

 また、

 ――外太陽系

 というのは、内太陽系の周辺部分であり、

  木星土星天王星海王星

 の公転軌道に相当をする部分です。

 そして、

 ――太陽系外縁部

 というのは、外太陽系の周辺部分の全てです。

 

 これら3つの部分のうち、

 ――太陽系外縁部

 は、実は、想像以上に大きくて――

 1 日や 3 日や 10 日くらいでは、とても移動しきれません。

 

 広義の太陽系(太陽の重力が及ぶ範囲)についていえば――

 太陽系外縁部の外周――つまり、太陽系の最果て――は、少なくとも太陽から 1 光年以上は離れています。

 

 光の速さでも 1 年はかかってしまう距離です。

 

 よって、

 ――太陽系を自在に動ける状態

 という概念を考えるときには、

 ――太陽系外縁部

 は除いて、

 ――内太陽系

 と、

 ――外太陽系

 とに限るのがよいでしょう。

 

 外太陽系の外周は、海王星の公転軌道であり――

 太陽からの距離は、ざっと光の速さで 4 時間くらいです。