人の文明の進展は、大まかに、
――移動の速さ
と、
――寿命の長さ
との2つの要因によって規定をされているのではないか――
ということは、5月28日の『道草日記』で述べた通りです。
それら2つの要因のうち、
――移動の速さ
に着目をした上で、
[時間の経過,移動の速さ]
の関係を考えるときに――
もし、人が無機物の個体を手に入れないとみなすなら、
[-10,000 ~ 30,000 年,1 ~ 3 m/秒 ]
[ -3 ~ 3 年,100 ~ 300 m/秒 ]
[ 10,000 ~ 30,000 年,10,000 ~ 30,000 m/秒 ]
を得るが――
もし、人が無機物の個体を手に入れるとみなすなら、
[-10,000 ~ 30,000 年,10 ~ 30 m/秒 ]
[ -3 ~ 3 年,10,000 ~ 30,000 m/秒 ]
[ 10,000 ~ 30,000 年,10,000,000 ~ 30,000,000 m/秒 ]
を得る――
ということは、5月29日の『道草日記』で述べた通りです。
つまり、
――移動の速さ
は――
人が無機物の体を手に入れないのなら、
―― 1 万 ~ 3 万年で 100 倍になる。
ということであり――
人が無機物の体を手に入れるのなら、
―― 1 万 ~ 3 万年で 1,000 倍になる。
ということであるのです。
同様の考察を、
――寿命の長さ
についても試みましょう。
現在、人の“寿命の長さ”は、国や地域によって違いはありますが、概ね、
―― 30 ~ 100 年
です。
一方――
人が誕生をしたと考えられる 1 ~ 3 万年前は、
―― 10 ~ 30 年
と考えられています。
よって、
[時間の経過,寿命の長さ]
の関係を考えると、
[-10,000 ~ 30,000 年,10 ~ 30 年 ]
[ -3 ~ 3 年,30 ~ 100 年 ]
[ 10,000 ~ 30,000 年,100 ~ 300 年 ]
を得ます。
つまり、
―― 1 万 ~ 3 万年の“時間の経過”で“寿命の長さ”は 3 倍になる。
ということです。
もちろん――
これは、人が無機物の個体を手に入れない場合です。
もし、無機物の個体を手に入れる場合は――
少し話が変わってきます。
気になるのは――
1万~3万年前の人が、無機物をどれくらいの時間、壊さずに保っていられたか、と――
現在の人が、無機物をどれくらいの時間、壊さずに保っていられるか、と――
の2点です。
後者については――
20世紀に宇宙へ打ち上げられた探査機が、48 年くらいの稼働年数を見込まれていることから、
―― 30 ~ 100 年
と、みてよいでしょう。
問題は前者なのですが――
さて――
1 万 ~ 3 万年前の人は、無機物をどれくらいの時間、壊さずに保っていられたか――
……
……
1 万 ~ 3 万年前といえば、後期旧石器時代です。
この頃の無機物は、
――石器
や、
――骨角器
です。
これら無機物が、どれくらいの時間、壊れずに保たれていたか――
門外漢の僕には、まったく見当もつかないのですが――
石に石をぶつけて作る道具ですから――
そんなに長持ちをしたとは思えません。
今は仮に、
―― 0.003 ~ 0.01 年
としましょう。
つまり、
――数日
です。
このとき、
[時間の経過,寿命の長さ]
の関係を考えると、
[-10,000~30,000 年,0.003~0.01 年 ]
[ -3 ~ 3 年,30 ~ 100 年 ]
[ 10,000 ~ 30,000 年,300,000 ~ 1,000,000 年 ]
を得ます。
つまり、
―― 1 万 ~ 3 万年の“時間の経過”で“寿命の長さ”は 10,000 倍になる。
ということです。