マル太の『道草日記』

ほぼ毎日更新――

SETIは“フェルミの逆説”を戦慄的な疑問に変える

 ――SETI(Search for Extra Terrestrial Intelligence)は“フェルミの逆説(Fermi paradox)”を戦慄的な疑問に変える。

 ということを、きのうの『道草日記』で述べました。

 

 どんな疑問に変えるのか――

 

 ……

 

 ……

 

 それは、

 ――宇宙の寿命の長さと恒星の個数の膨大さとを考えたときに、我々と同程度の文明、もしくは、我々の認識が及びうる程度に高度な文明にとどまっている地球外知的生命体が存在をしていないはずはなく、それら地球外知的生命体の一部が我々に向けて発信を行っていないはずはなさそうなのに、なぜ我々は彼らの発信を探し出して受けとれていないのか。

 という疑問です。

 

 この疑問が、なぜ戦慄的なのかといいますと――

 

 要するに、

 ――この宇宙には、僕らと同程度の文明、もしくは、僕らの認識が及びうる程度に高度な文明にとどまっている地球外知的生命体が、どういうわけか、一種も存在をしていないようにみえるのは、なぜなのか。

 という疑問に換装をされうるからです。

 

 宇宙の年齢が地球の年齢の 3 倍くらいであることを考えれば――

 この宇宙で最初に生まれた知的生命体が僕らであるということは、ちょっと考えにくいのですね。

 

 僕らに先行をしている文明が――あるいは、僕らに先行をしていた文明が――必ずやあるはず――

 

 が――

 それら文明に由来をすると考えられる発信を、僕らは、今のところ、何一つ捉えられていません。

 

 このことの理由を端的に推し量れば――

 次のようになります。

 

 ――僕らと同程度の文明、もしくは、僕らの認識が及びうる程度に高度な文明が存続をしうる期間は、無視をされうるくらいに短い。

 

 つまり、

 ――僕らの文明も、そんなに長くは存続をしえない。

 ということです。

 

 ――SETIは“フェルミの逆説”を戦慄的な疑問に変える。

 と述べたのは――

 そうしたことによります。