――僕らと同程度の文明や僕らの認識が及びうる程度に高度な文明にとっては、“宇宙規模の災害”は普遍的な脅威であろう。
ということを――
きのうの『道草日記』で述べました。
では、
――文明社会の自滅
は、どうでしょうか。
こちらも、
――真に普遍的な脅威
といえるでしょうか。
つまり、
――たとえ僕らと同程度の文明であったとしても、僕らとは全く異なる精神あるいは身体をもった知的生命体によって築かれた文明であるならば、僕らが核戦争や人工知能で自滅をするような可能性は全く考えられないのではないか。
という疑問です。
要するに、
――地球外知的生命体が我々とは全く異なる精神や身体をもっているかもしれない可能性について、十分に留意をしなければならない。
という主張です。
たしかに、そうですね。
僕らは、地球外知的生命体を知らない――知的生命体を辛うじて1つ知っているに過ぎない――
そうした状況が明確なのに――
他の文明が、僕らの文明と同様に、自滅の危険性を孕んでいると、なぜいえるのか――
その点は、慎重に考えなければなりません。
……
……
今、
――知的生命体
という観念ないし存在を、思いきって2つの要素に分けてみましょう。
――知性
と、
――生命
との2つです。
おそらく――
知的生命体の「知性」は、その精神に少なくとも一次的には由来をしていて――
知的生命体の「生命」は、その身体に少なくとも一次的には由来をしている――
と考えることができます。
以上を踏まえ、
――地球外知的生命体が我々とは全く異なる精神や身体をもっているかもしれない可能性
について考えます。
考えうる場合は、次の4つです。
1)精神も身体も僕らと全く異なる
2)精神は僕らと全く異なるが、身体は僕らと殆ど同じである
3)精神は僕らと殆ど同じであるが、身体は僕らと全く異なる
4)精神も身体も僕らと殆ど同じである