生命は、
――空間におけるエネルギーの散逸の勢い
が強ければ強いほどに誕生をしやすく、
――空間に存在をしている物質の密度
が高ければ高いほどに誕生をしやすい――
と考えるならば、
――生命の誕生が本当に1回だけであったとしても、何ら不思議はない。
ということを――
きのうの『道草日記』で述べました。
……
……
ここで見過ごせないのは、
――空間におけるエネルギーの散逸の勢い
も、
――空間に存在をしている物質の密度
も、宇宙の膨張によって規定をされている――
と考えられる点です。
より厳密にいえば、
――空間におけるエネルギーの散逸の勢い
は、宇宙の膨張の加速度ないし速度によって規定をされ、
――空間に存在をしている物質の密度
は、膨張をしている宇宙の空間の広さによって規定をされる――
と考えられます。
今、
――生命の誕生のしやすさの時間的な変化
というものを考えてみましょう。
この時間的な変化は――
少なくとも、宇宙が加速的な膨張を始めた後は、そんなに複雑ではない――少なくとも定性的には複雑ではない――
と考えられます。
宇宙が加速的な膨張を始めたのは――
今から 70 億年ほど前と考えられています。
地球が誕生をしたのは、今から 45 億年ほど前で――
生命の誕生は、その 3 憶 ~ 10 億年ほど後のこと――今から 42 億~ 35 億年ほど前のこと――と考えられています。
よって――
今から 45 億~ 42 億年ほど前は、
――地球上におけるエネルギーの散逸の勢い
は、おそらくは弱すぎて、生命は誕生をしにくかったと考えられ――
今から 42 億~ 35 億年ほど前は、
――地球上におけるエネルギーの散逸の勢い
は、おそらくは、そんなに弱くはなく――
また、
――地球上に存在をしている物質の密度
は、おそらくは、そんなに低くはなかったために――
生命は、かなり誕生をしやすかったと考えられます。
そして――
今から 35 億年ほど前から現在は、
――地球上に存在をしている物質の密度
は、おそらくは低すぎて、生命は誕生をしにくかったのでしょう。
つまり――
地球上で生命が最も誕生をしやすかったのは、実際に地球上で生命が誕生をした頃ではなかったか――つまり、今から 42 億~ 35 億年ほど前ではなかったか――
と考えることができます。