マル太の『道草日記』

ほぼ毎日更新――

遺伝:その理解は数千年前と 300 年前とでどれくらい違っていたか

 ――心

 は、21世紀序盤に生きる僕らにとって、さながら、

 ――メンデルの法則もDNAも知らなかった数千年前の人たちにとっての遺伝

 である――

 ということを、きのうの『道草日記』で述べました。

 

 ……

 

 ……

 

 そのように書いたあとで、

 (いくら何でも「数千年前」というのは、ちょっといいすぎではないか)

 と思い始めました。

 

 ――メンデル(Mendel)の法則

 が提唱をされたのは19世紀後半です。

 本格的に知られ始めたのは20世紀に入ってからでした。

 また、

 ――DNA(deoxyribonucleic acid)

 が遺伝子を担っていることが決定的となったのは20世紀中盤です。

 

 よって、

 ――遺伝

 の仕組みが、数千年前の人たちにとって、まったくの謎であったのは確かでしょうが――

 それは、18世紀の人たちにとっても、同じでした。

 

 よって――

 21世紀序盤に生きる僕らにとって、

 ――心

 は、

 ――メンデルの法則もDNAも知らなかった数千年前の人たちにとっての遺伝

 である――

 というのは、ちょっといいすぎでして――

 

 例えば、

 ――メンデルの法則もDNAも知らなかった 300 年前の人たちにとっての遺伝

 である――

 といっても、よかったわけです。

 

 が――

 僕が、きのうの『道草日記』を書いているときに意識をしていたのは、

 (数千年前の人たちと 300 年前の人たちとで、遺伝に関する理解は、どれくらい違っていたんだろう?)

 ということでした。

 

 (ほとんど違わなかったのではないか)

 と――

 

 ……

 

 ……

 

 ほとんど違わなかったのであれば――

 21世紀序盤に生きる僕らにとって、

 ――心

 は、

 ――メンデルの法則もDNAも知らなかった数千年前の人たちにとっての遺伝

 である――

 といっても、それほど大げさではないことになります。