マル太の『道草日記』

ほぼ毎日更新――

“メンデルの法則”の示唆:遺伝子は「情報」以外の何物でもない

 ――メンデル(Mendel)の法則

 がもたらしている最も重要な示唆は、

 ――自然界では、情報が人の心の営みを介さない形で飛び交っている。

 ということであった、ということを――

 1月27日の『道草日記』で述べました。

 

 ――メンデルの法則

 と、

 ――情報

 とは、具体的に、どのように関わっているのか――

 

 ……

 

 ……

 

 あえて素っ気なくいえば、

 ――メンデルの法則

 は、

 ――遺伝子

 が、

 ――情報

 以外の何物でもないことを示している――

 となります。

 

 1月28日の『道草日記』で述べたように――

 メンデルは、エンドウ豆の形などに違いがあることに着目をしました。

 

 例えば――

 表面が丸みを帯びているものと皺(しわ)が寄っているものとがあって、これら形の相異なるエンドウ豆を互いに掛け合わせて人工的に子孫を作ると――

 その子孫は全て丸みを帯びているものになり――

 これら子孫をさらに互いに掛け合わせて人工的に子孫を作ると――

 その子孫は、丸みの帯びているものと皺が寄っているものとが 3:1 の比率で出現をする――

 ということを示しています。

 

 ここで注目をするべきは――

 1回めの掛け合わせで作られる子孫は全て丸みを帯びていて――

 2回めの掛け合わせで作られる子孫の一部には皺が寄っているということです。

 

 つまり――

 1回めの掛け合わせに用いられたエンドウ豆のうち、「皺が寄っている」のエンドウ豆には、何かが含まれていて――

 その“何か”が、1回めの掛け合わせで作られた「丸みを帯びている」のエンドウ豆の一部にも含まれていた――

 ということです。

 

 その“何か”というのは――

 明らかに、

 ――「丸みを帯びている」のエンドウ豆が含んでいた「皺が寄っている」のエンドウ豆の情報

 と解釈をするしかない――

 

 もし、「丸みを帯びている」のエンドウ豆の表面の一部に皺が寄っていたら――

 その“何か”を、

 ――情報

 とみなすことは難しかったでしょう。

 

 その「丸みを帯びている」のエンドウ豆の表面をみる限り、「皺が寄っている」という特徴を微塵も感じさせなかったにも関わらず、その子孫の一部には「皺が寄っている」という特徴が現れていたので、

 ――この「皺が寄っている」という特徴は「情報」以外の何物でもない。

 とみなすことができたのです。