マル太の『道草日記』

ほぼ毎日更新――

世界は急には変わらない

 ――世界は変わってしまった。

 と、きのうの『道草日記』で述べましたが――

 

 ――実は、そうじゃない。

 という話をききました。

 ――世界は本当は、だいぶ前に変わってしまっていたんだけれども、そのことに我々が気づいていなかっただけなんだ。

 と――

 

 どういうことか――

 

 ……

 

 ……

 

 ――世界は本当は、だいぶ前に変わってしまっていた。

 という考え方に共通をしているのは、

 ――現在の世界は、ロシア政府の首脳部によって認識をされていた世界が部分的に挿入をされて生じたモザイク様の世界であり、その挿入は、ロシア政府がウクライナ侵攻を始める何年も前に、すでに起こっていた。

 ということです。

 

 要するに、

 ――ロシア政府の首脳部は、もう何年も前から、この世界を「自分たちの意に沿わない他国の政府は武力で脅すのが当然である」というような第二次世界大戦以前の世界に戻っているとみなしていた。

 ということですね。

 

 では――

 ロシア政府の首脳部は、いつから世界が第二次世界大戦以前の世界に戻っているとみなしていたかというと――

 

 それは、

 ――ロシアがG8から外される少し前――2014年以前――

 です。

 

 ――G8

 というのは、

 ――主要8か国首脳会議

 のことです。

 

 このとき――

 ロシア政府の首脳部は、ウクライナの領土の一部――クリミア半島――へ自軍を進め、そこを自国の領土に組み込みました。

 

 この段階で――

 ロシア政府の首脳部は、すでに第二次世界大戦以前の世界に生きていたのです。

 

 そのことに――

 日本はもちろん、アメリカも西ヨーロッパの国々も――

 気づくのが遅れた――

 

 ようやく気付いたのが――

 その8年以上後の2022年2月24日であった――

 ということです。

 

 ……

 

 ……

 

 このように考えていくと、

 (世界は急には変わらない)

 といえます。

 

 (もし世界が急に変わったように感じたのなら、それは世界の変化をうっかり見落としていただけである)

 と――

 

 ……

 

 ……

 

 その通りと思います。