マル太の『道草日記』

ほぼ毎日更新――

ロシアの人々の多数派の考え

 ロシアの国外に住むロシア出身の識者が、

 ――今回のロシア政府によるウクライナ戦争を機に、現在のロシア政府の最高指導者が、もし政権を失うようなことになれば、ロシアは内戦状態に陥る。

 との見通しを語っているそうです。

 

 その識者は、現在のロシア政府の最高指導者に対して大いに批判的であり――

 その強権的な政治を嫌ってロシアの国外へ数年前に逃れているようですから――

 その語りの内容は、いくらか割り引いて受けとめる必要があろうかとは思います。

 

 が――

 もし――

 この識者の見解がロシアの人々の多数派によって共有をされているのなら――

 現在のロシア政府の首脳部が、ロシアの人々の多数派によって支えられていることは、ほぼ疑いようがない――

 と、いえます。

 

 つまり――

 ロシアの人々の多くは――

 現在のロシア政府の方針について、

 ――何かおかしい。

 と感じることはあっても――

 その疑念を声高に叫ぶことによって、現在のロシア政府の最高指導者を追い詰め、政権を手放させる結果、ロシアが幾つかの小国に分裂をし、互いに戦争を仕掛け合うような事態に陥ってしまうことを――

 何よりも恐れているのかもしれません。

 

 それゆえに、

 ――現在のロシア政府の最高指導者は支えていかざるをえないのだ。

 と考えているのではないでしょうか。

 

 ちなみに――

 前述の識者は、

 ――たとえロシアが内戦状態に陥ったとしても、現在のロシア政府の最高指導者を追い詰め、政権を手放させるべきである。

 と考えているようです。

 

 そうした考えは――

 ロシアから逃れてきた人たちや生まれつきロシアと縁遠い人たちには受けがよいと思いますが――

 現在、ロシアに住んでいる人たちにとっては、到底、受け入れられないことでしょう。

 

 つまり――

 ロシアの人々の多数派は、好むと好まざるとに関わらず、現在のロシア政府の方針に賛意を示さざるをえない状況にあるようです。