マル太の『道草日記』

ほぼ毎日更新――

ロシア政府による核兵器の使用の脅威はない?

 ――生きる

 ということは、自分が置かれている状況で起こっている、

 ――弛(たゆ)まぬ変化

 に対して黙々と対応を続けていくことであり――

 そうした、

 ――弛まぬ変化

 に目をつけて、

 ――なぜ変わる? 頼むから、いつまでも変わらないでいてくれ!

 と願った瞬間に――

 この世の中は辛苦で溢れているように感じられる――

 というのが仏教の主張の根幹をなす警告である――

 ということを、きのうの『道草日記』で述べました。

 

 ――なぜ変わる? 頼むから、いつまでも変わらないでいてくれ!

 と願うのは――

 自分の置かれている状況で起こっている“弛まぬ変化”に気づくからです。

 

 もし、気づかなければ――

 そのうちに、自分の置かれている状況に対して巧く対応を続けることができなくなり――

 やがて、自分自身の存在が、自分の置かれている状況から排除をされることになります。

 

 ……

 

 ……

 

 今回のロシア政府によるウクライナ戦争において――

 アメリカ政府は、きのうの時点で、

 ――ロシア政府による核兵器の使用の脅威はない。

 と、みているそうです。

 

 きのうの報道で知りました。

 

 気になるには――

 そのようにアメリカ政府がみていることの根拠です。

 

 もし、現在のロシア政府の最高指導者が核兵器の使用を真剣に考えているとしたら、

 ――ロシア政府による核兵器の使用の脅威はない。

 という発言は――

 これ以上はないくらいの挑発です。

 

 この挑発に、現在のロシア政府の最高指導者が乗ってきたら―― 

 あっという間に核戦争が勃発をします。

 

 そんな危険な挑発をアメリカ政府が試みるとは思えません。

 

 よって――

 アメリカ政府は、

 ――現在のロシア政府の最高指導者は核兵器の使用を真剣には考えていない。

 と、みていることになります。

 

 なぜ―― 

 そうみてよいのか――

 

 ……

 

 ……

 

 識者の殆どが、

 ――ありえない。

 と分析をしていたウクライナ侵攻の決断を下した人物です。

 

 ――ありえない。

 と誰もが思っているであろう核兵器の使用の決断を下しても、何ら不思議はありません。

 

 ……

 

 ……

 

 もう一つ可能性が考えられます。

 

 それは、

 ――現在のロシア政府の最高指導者は核兵器の使用を真剣に考えているが、その周辺の高官たちが真剣に考えていない。

 とアメリカ政府がみている可能性です。

 

 もし、そうであれば――

 現在のロシア政府の最高指導者は、自分自身の存在が、自分の置かれている状況から排除をされかけている――

 ということになります。

 

 そんな事態が本当に生じうるのか――

 

 ……

 

 ……

 

 仏教の主張によれば、

 ――生じうる。

 といえます。

 

 もし、現在のロシア政府の最高指導者が、

 ――無常

 という観念を弁えていなければ――

 そういう事態は十分に生じうるのです。