マル太の『道草日記』

ほぼ毎日更新――

“世界帝国政府”の代わりに“世界共和国政府”は?

 ――世界帝国政府

 は、

 ――世界政府

 の特殊な形態である――

 ということを、きのうの『道草日記』で述べました。

 

 もう一つ――

 特殊な形態が想定をされえます。

 

 それは、

 ――世界共和国政府

 です。

 

 ――帝国

 の対義語が、

 ――共和国

 ですから――

 きわめて自然な発想といえるでしょう。

 

 おとといの『道草日記』で、僕は、

 ――権威主義的な手法を好む人たちは“世界帝国政府”を目指すに違いない。

 と述べました。

 

 が――

 歴史をみればわかるように、

 ――世界帝国政府

 の実現性は限りなく皆無に近いのです。

 

 ――帝国

 というのは――

 基本的には、

 ――ある国家が他の諸国家を武力だけで従わせることによって成立をみる国家

 と、みなしえます。

 

 世界各地の諸国家を残らず武力だけで従わせることは――

 物理的にも政治的にも無理です。

 

 現に――

 歴史上、瓦解をしなかった帝国など、存在をしないのです。

 

 よって、

 ――世界帝国政府

 の実現性は限りなく皆無に近い、といえる――

 

 ……

 

 ……

 

 同じように、

 ――世界共和国政府

 の実現性も限りなく皆無に近い――

 といってよいでしょう。

 

 ――権威主義的な手法を好む人たちは“世界帝国政府”を目指すに違いない。

 と、いえるのならば、

 ――民主主義的な手法を好む人たちは“世界共和国政府”を目指すに違いない。

 とも、いえるはずです。

 

 が――

 ここにも落とし穴はあります。

 

 つまり、

 ――民主主義的な手法を好むあまり、“世界共和国政府”の実現性に拘泥をしていくと、“世界政府”は永遠に実現をされえない。

 ということです。

 

 なぜか――

 

 ……

 

 ……

 

 民主主義的な手法に拘泥をしていけば――

 権威主義的な手法に拘泥をしていく人たちも必ず現れ――

 両者は、しだいに相容れない対立関係に陥っていくに違いないからです。

 

 本気で、

 ――世界政府

 を目指すのであれば――

 民主主義的な手法を好む人たちにとって許容ができ、権威主義的な手法を好む人たちにとっても受容のしやすい折衷案的な形態を目指していくより仕方がないのです。