マル太の『道草日記』

ほぼ毎日更新――

世界政府、超国家共同体、世界帝国政府

 ――世界政府

 と、

 ――超国家共同体

 との違いについて――

 6月5日の『道草日記』で述べました。

 

 簡単に述べ直すと、

 ――世界政府

 では、世界各地に単一の統治機構が張り巡らされるのに対し、

 ――超国家共同体

 では、世界各地に複数ないし無数の統治機構が併存をするのです。

 

 ――世界政府

 の実現性は、

 ――超国家共同体

 の実現性と比べれば相当に低いといえることは――

 6月5日の『道草日記』で述べた通りです。

 

 単一の統治機構を世界各地に張り巡らせるのは大変に手間のかかることですし――

 無数の自然言語が世界各地で個別に用いられている現実もあります。

 

 ――超国家共同体

 は、統治機構の分断・併存は残ったままに、政治の権力だけが統一をされることですから、

 ――世界政府

 よりも樹立の実現性は遥かに高いといるでしょう。

 

 ところで――

 

 ……

 

 ……

 

 きのうの『道草日記』で、僕は――

 権威主義的な手法を好む人たちは、

 ――世界帝国政府

 のような組織を目指すに違いない――

 と述べました。

 

 この、

 ――世界帝国政府

 は、

 ――世界政府

 や、

 ――超国家共同体

 とは、どのように違うのか――

 

 ……

 

 ……

 

 ――世界帝国政府

 は、

 ――世界政府

 の特殊な形態です。

 

 1つの国家が世界各地の諸国家を武力で脅し、1つ残らず自分たちの版図に組み込んだ状態を指します。

 そのような国家の候補として、16世紀から21世紀序盤の現代にかけて存在をしてきた覇権国家――かつてのポルトガル、オランダ、イギリス、あるいは、今日のアメリカのような国家――が挙げられるでしょう。

 そのような武力に基づく強権的な支配を世界各地に及ぼさないのであれば、

 ――世界政府

 となり――

 及ぼせば、

 ――世界帝国政府

 です。

 

 よって、

 ――世界帝国政府

 と、

 ――超国家共同体

 とは、かなり異なる組織である――

 ということになります。