――事件は会議室で起きてるんじゃない。
という――
今から 25 年くらい前に上映をされた某刑事ドラマ映画の有名な台詞について――
きのうの『道草日記』で述べましたが――
この映画の続編では、
――事件は会議室で起きてるの。勘違いしないで――
という台詞が用いられています。
地域の警察署で働く主人公に対し、捜査本部長の女性が告げる言葉でした。
この女性は、いわゆる悪役であり、主人公たちと共感をしあうことがない反面教師的な引き立て役なのですが――
それにしても、
(ヒドい台詞だな)
と――
当時の僕は嘆息をしたものです。
(事件が現場で起きてないわけないだろう)
と思ったのですね。
(仮に事件が会議室で起こってるのだとしたら、その事件の現場が会議室というだけのことだ)
と――
……
……
あくまでも引き立て役の台詞なので、どんなに滅茶苦茶な台詞であっても、作品の完成度を損ねるものではないのですが――
(それにしてもヒドすぎる)
と思いました。
(せめて「たしかに事件は現場で起きてるけど、決めるのは会議室なの。勘違いしないで――」くらいにしておけよ)
と――
……
……
ちなみに――
僕は、その女性の「事件は会議室で起きてるの」という台詞を映画の予告編か何かでみたときに――
犯罪者集団の一味が捜査本部の会議室に乱入でもしてくるのかと思っていました。
それであれば――
たしかに、
――事件は会議室で起きている。
です。
正確には、
――事件は会議室でも起きている。
……
……
現場から遠く離れていたはずの会議室が、あるとき突然、第二の現場になっていく――
そんな急激な展開がみられるに違いないと楽しみにしていたので――
あの女性の台詞には心底ガッカリしたのでした。
演じられた女優さんに責任はありませんけどね。