――恋(こい)はあぶない。
とか、
――恋愛(れんあい)は要注意――
とかいったことを、しっかり頭に入れた後は、
――恋
や、
――恋愛
のための十分な準備(じゅんび)をしておくのがよい――
と、きのう、のべました。
では――
具体的に、どのような準備をしておけばよいのでしょうか。
……
……
――恋の準備
として真っ先に挙げられるのは――
自分の気持ちの変化に、できるだけ早く気がつけるようになっておく――
ということです。
あらゆる気持ちの変化に気がつけるようになっておく――
――楽しいなぁ。
――苦しいなぁ。
――嬉(うれ)しいなぁ
――悲しいなぁ。
とくに無意識(むいしき)の気持ちの変化にも気がつけるようになっておくことが大切です。
――頭にくるなぁ。
とか、
――もう、いいや。
とか――
なぜ無意識の気持ちの変化が大切かというと――
――あの人と、いつまでも一緒(いっしょ)にいたい。
という恋の気持ちは、たいていは無意識であるからです。
そして――
その恋の気持ちが高まって、
――あの人と性交(せいこう)をしたい。
と強く思うようになることも――
たいていは無意識なのです。
人は――
そのような無意識の気持ちの変化に気がつけずに――
ときに、大きな失敗をしてしまうことがあります。
つい腹を立ててしまって、とんでもない言葉を口にしてしまったり、とんでもない顔つきをしてしまったり――
あるいは――
つい気がぬけてしまって、ありえないようなミスをしてしまったり、ありえないようなズルをしてしまったり――
そのような無意識の気持ちの変化に、すぐに気がつけるようになって、大きな失敗をしないで済むようになっておくと、
――恋
についても――
そんなに大きな失敗はしないですむでしょう。
『10 歳の頃の貴方へ――』