――恋(こい)
は、本当に難(むずか)しいと――
きのう、のべました。
これに対し、
――愛
は、それほどに難しくはありません。
――コントロールできる。
からです。
――あの人と、いつまでも一緒(いっしょ)にいたい。
という熱い思いが恋であるのに対し、
――あの人のことをいつまでも大切にしよう。
という温かい思いが愛である――
と、3月7日に、のべました。
――恋
が無意識(むいしき)の働きであるのに対し、
――愛
は意識(いしき)の働きです。
自分で気がつけます。
自分で気がつけるのですから――
自分が十分に気をつけてさえいれば、
――愛
は、ほぼ自分の思い通りになるのです。
例えば――
自分のことを好きになっている男の子のことに気づいた女の子であれば――
自分が十分に気をつけてさえいれば――
その男の子のことを上手に愛することができます。
そのような意味で――
愛には、
――恋の仕組み
のようなものはありません。
ここでいう、
――愛
とは、
――その男の子の熱い恋を無条件(むじょうけん)で受け入れること
ではありません。
――その恋によって、ぎこちなくなってしまっている男の子のことを、できるかぎり気づかってあげること。
です。
いちばん簡単(かんたん)で、たしかな効果(こうか)が見こめるのは、
――その恋に気づいていながら、あえて気づかないふりをしてあげる。
という対応でしょう。
――いちばん簡単――
と、いいましたが――
それでも、けっこう難しいのですね。
大人でも、けっこう難しい――
10 才の女の子では、なおさらでしょう。
が――
あらかじめ、
――恋
や、
――愛
のことが十分にわかっていたら――
たとえ、10 才の女の子であっても、できない対応ではないと――
ぼくは考えています。
『10 歳の頃の貴方へ――』