マル太の『道草日記』

ほぼ毎日更新――

運命の人って、いるんですか

 ――運命の人って、いるんですか。

 と――

 10 才くらいの女の子から、きかれることがあります。

 

 ときには、もっと年上の人たちからも、きかれます。

 20 才とか 30 才とか――

 

 70 才とか 80 才とかの人でも――

 ふと不思議に感じられることは、あるようです。

 

 ――運命の人って、いるんですか。

 という問いに対し――

 ぼくは、次のように答えています。

 

 「本当に“運命の人”かはどうかはともかく、『あ、“運命の人”だ』と感じられる人なら、いますよ」

 と――

 

 どういう人が、

 ――運命の人

 なのか――

 

 ……

 

 ……

 

 ――体が恋(こい)をしてしまった相手

 です。

 

 とくに――

 それまで、まったく気にしていなかったような相手に、体が急に恋をしてしまうと――

 その相手のことを、心は、

 ――運命の人

 と感じやすいようです。

 

 なぜか――

 

 おそらく――

 体が、無意識(むいしき)を通し、心へ働きかけるからです。

 ――あの人と、いつまでも一緒(いっしょ)にいなさい。

 と――

 

 その体からの働きかけが――

 心にとっては、

 ――神様からのお告(つ)げ

 のように感じられるのかもしれません。

 

 これは――

 ちょっと気をつけたほうがよいことです。

 

 ――体

 に恋が生まれる仕組みは、よくわかっていない、と――

 3月9日に、のべました。

 

 よくわかっていませんが――

 おそらく、ささいなことが、きっかけになっています。

 

 ――手足が軽くふれあう。

 とか、

 ――目と目とがしっかり合う。

 とか――

 

 それは、ほとんど「たまたま――」といってもよいくらいの偶然(ぐうぜん)です。

 

 そのような偶然を通し、

 ――運命の人

 というのは、あらわれている――

 ということを、ぼくらは十分にわかっておく必要があります。

 

 『10 歳の頃の貴方へ――』