男の人と女の人とが、
――性交(せいこう)
という行いをすると――
女の人の体の中に新たな命が宿る、と――
きのう、のべました。
――恋(こい)
という熱い思いは――
実は、
――あの人と性交をしたい。
という無意識(むいしき)の思いにほかなりません。
このことがわかると、
――恋
が、体の反応であることが、よくわかります。
――あの人と性交をしたい。
という思いは――
例えば、
――あの食べ物を口に入れたい。
や、
――つかれたから眠りたい。
という思いと、根本的には、同じなのです。
人は、体の反応によって、
――あの人と性交をしたい。
と無意識に思っているから、
――あの人と、いつまでも一緒(いっしょ)にいたい。
と意識(いしき)をするのですね。
これら2つの思い、
――あの人と性交をしたい。
という思いと、
――あの人と、いつまでも一緒にいたい。
という思いとは――
最初のうちは、あまり繋(つな)がりません。
10 才のころであれば――
まず繋がっていません。
――あの人と性交をしたい。
が無意識の思いで、
――あの人と、いつまでも一緒にいたい。
が意識の思いですから――
繋がるわけがありませんね。
が――
年令が高くなってくると――例えば、20 才をこえて、30 才の近くになってくると――
しっかり繋がってくるようになります。
そのころには、
――あの人と、いつまでも一緒にいたい。
という恋の気持ちと、
――あの人のことを大切にしたい。
という愛の気持ちとが、完全に別であることが――
よくわかるようになっています。
――あの人と、いつまでも一緒にいたい。
という気持ちも、
――あの人のことを大切にしたい。
という気持ちも――
どちらも、
――あの人が好き
という気持ちです。
が――
中身は全く別なのですね。
この、
――あの人が好き
という気持ちには2つあるということを、10 才のころまでに知っておくと――
20 ~ 30 才のころの生活が、ずいぶんと楽になります。
『10 歳の頃の貴方へ――』