マル太の『道草日記』

ほぼ毎日更新――

恋と異常心理と

 ――恋愛(れんあい)での“取り返しのつかない失敗”

 について――

 きのう、のべました。

 

 ――恋愛の失敗

 なのに、

 ――だれかが死んでしまう失敗

 であるとか、

 ――だれかが大ケガを負って体が不自由になってしまう失敗

 であるとかいったことが起こりうるのは、なぜでしょうか。

 

 ……

 

 ……

 

 ――恋愛

 とは、

 ――自分が恋(こい)をしている人のことを大切にしたい。

 とか、

 ――自分に恋をしている人のことを大切にしたい。

 とかいった思いであることは――

 3月20日に、のべた通りです。

 

 実は――

 この、

 ――人を大切にする。

 ということが、なかなかできない人たちが、世の中にはいるのです。

 

 自分以外の人を大切にすることができない――

 自分のことでさえ、大切にすることができない――

 

 そういう人たちです。

 

 そういう人たちが――

 だれかに、

 ――恋

 をしたり――

 そういう人たちに、

 だれかが、

 ――恋

 をしたりすると――

 

 ほんの小さなことをきっかけとして――

 とんでもなく、あぶないことになってしまうことが、あるのです。

 

 それだけ、

 ――恋

 という思いが――

 なまなましくて、強くて、あらがいがたい思いである――

 ということなのです。

 

 いちばん、あぶないのは、

 ――人を大切にできない人が、だれかに恋をし、その相手を追いかけ、逃(に)げられることで、その相手を殺(ころ)そうとしてしまうこと

 です。

 

 ――恋

 という――

 なまなましくて、強くて、あらがいがたい思いが満たされないと――

 あまりにも、つらくて、苦しくて、我慢(がまん)ができないので――

 その恋の相手を世の中から消し去ってしまおう――

 と思うのですね。

 

 

 ――ええ! ふつう、そんなふうに思う?

 と、びっくりしましたか。

 

 ……

 

 ……

 

 そうですね。

 人は、ふつうは、そんなふうには思いません。

 

 が――

 いくつかの悪い条件(じょうけん)がそろってしまうと、そんなふうに思ってしまう人が――

 世の中にはいるのです。

 

 もちろん――

 その人数は多くはありません。

 

 が――

 まちがいなく、ゼロではないのです。

 

 そのような、ふつうでは考えられないような心の働きのことを、

 ――異常心理(いじょうしんり)

 といいます。

 

 ――恋

 は、

 ――異常心理

 を引きよせます。

 

 ぼくは、3月18日に、

 ――恋はあぶない。

 と、のべましたが――

 それは、こうした理由にもよります。

 

 『10 歳の頃の貴方へ――』