マル太の『道草日記』

ほぼ毎日更新――

人を大切にできない理由

 ――人を大切にできない人

 とは、仲良くなりすぎたり、仲を悪くしすぎたりせず、ちょうどよい仲に保(たも)つのがよい――

 と、きのう、のべました。

 

 ここで――

 1つ思いちがいをしやすいことがあります。

 

 それは、

 ――人を大切にできない人

 というのは、わざとイジワルをして人を大切にしていないのではないか――

 という思いちがいです。

 

 ――人を大切にできない人

 の多くは、本当は、

 ――人を大切にしなくてはいけない。

 と、わかっています。

 

 わかっていても――

 なぜか、人を大切にすることが、どうしても、できないのですね。

 

 自分でも、

 ――なぜなんだ?

 と思いなやんでいます。

 

 そうであるからこそ――

 やがて自分のことさえも大切にできなくなってしまうのです。

 

 ――人を大切にできない人

 が、

 ――人を大切にできない理由

 は何なのか――

 

 ……

 

 ……

 

 その本当の理由は――

 実は、よくわかっていません。

 

 が――

 おそらく、

 ――異常心理(いじょうしんり)

 が関わっているであろうことは、ほぼ、まちがいありません。

 

 ――異常心理

 については、4月4日にのべました。

 ふつうでは考えられないような心の働きのことです。

 

 このような心理は――

 ふつうの人では――

 何か、とんでもないことをみたり、きいたり、やったり、やらされたりすることによって、起こります。

 

 が、

 ――人を大切にできない人

 では――

 この異常心理が、何らかの理由で、いつも起こりつづけているのですね。

 

 それを、心も体も元気なときには、なんとか、おさえこむことができるのです。

 

 が――

 そうでないときには、なかなか、おさえこめなくなる――

 

 その結果――

 つい、

 ――人を大切にできない人

 になってしまう――

 あるいは、

 ――自分のことも大切にできない人

 になってしまう――

 

 ……

 

 ……

 

 ――人を大切にできない人

 の多くは、決して自分から望んで、

 ――人を大切にできない人

 になっているのではない――

 ということを――

 どうか忘れないでください。

 

 『10 歳の頃の貴方へ――』